【音楽と極右】NSブラックメタル ベスト10!

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馬鹿だなあ、と思いながら聞いてみたら、メタルというよりはパンクのようなサウンドで、とても地下臭くて怪しいのに、妙にテンション高くて楽しげな楽曲である(笑)。初期ABSURDとよく比較される。フォロワーと呼んでも別に構わないのかもしれない。

と言ってもこのバンドは、初期と後期でだいぶ毛色が異なる。初期はパンクっぽいが、後期は勇壮なバイキングメタル風のメロディアスな楽曲である。こういうところもABSURDに影響を受けているのかもしれない。

ARYAN BLOOD

ドイツのNSブラックメタルバンドで、ABSURDに強く影響を受けているのがサウンド面からもまるわかりである。楽曲はなかなかレベルが高く、疾走感のある地下臭いハードコアパンクのようなサウンドながら、リフはなかなかに叙情的でメロディアスである。

バンドメンバーの素性についてはよく知らないが、ナチ思想を持つことで逮捕されてしまう現代ドイツで普通に活動しているとはちょっと考えられない。それぐらい歌詞や曲名は酷い。ナチ思想や白人優越主義や排外主義を隠そうともしていない。バンド名からしてやばいだろう。

まあ、この辺に興味があるなら、とりあえずABSURDを先に聞いてみるのが良いかもしれない。

SATANIC WARMASTER

2014年には日本にもやってきて、ライブをやってくれた大御所バンドである。フィンランドのメタル界隈では大変有名なバンドで、ブラックメタルの新興組の中では最も実力が高いバンドと言われることもしばしば。

私も大抵のCDを持っているし、ライブにも行ったので、このバンドのことは好きである。

来日した際にも少し話題(問題?)になったのだが、バンドのフロントマンは「NS思想は持っていない」とはっきり否定している。これは、もしもNS思想を持っていると認めてしまったら、ライブ自体ボイコットされる可能性があるし、CDの売り上げも激減の憂き目だから、なのかはわからないが、このバンドはどう考えてもアートワーク等はNSっぽい感じである。

まあ、本人が違うというのだから違うのかもしれないが、パッと見た限りではナチとか好きそうだし、NSに見えると言わねばならない(笑)。まあ、悪そうなモチーフにヒトラーやナチスを選んだだけなのかもしれない。界隈でもこのバンドをNSと断言することには否定的な人が多い印象だ。私は、「申し訳ないけどそう見える」という理由でこのバンドをここで紹介してしまうことにする。

NKVD

フランスの正体不明NSブラックメタルバンドだが、バンド名を見る限りではNSというか、ソビエト連邦が好きなのかもしれない(笑)。まあ、私はソ連もナチも似たようなものだと思っているが(笑)。

世の中には、さらにニッチな音楽ジャンルとしてマーシャルインダストリアルという不思議なジャンルの音楽があって、これは戦争やナチやローマ帝国をモチーフにしたおどろおどろしい世界観を、独特のリズムや電子音で装飾したダークウェイブミュージックである。このNKVDというバンドは、マーシャルインダストリアルの手法をブラックメタルに取り込んだ、また不可思議なバンドのようである。

曲自体は非常におどろおどろしく、重厚で、超高速のマシンドラムが落ち着かない気持ちにさせるが、世界観構築という意味では、すごく突出したものを感じるのだ。

KRISTALLNACHT

またまたおフランスのNSブラックメタルバンドで、かなり古くから活動しており、おざなりなフォロワーバンドではないのだが、実力はかなり高い。

サウンドはDARKTHRONEやSATANIC WARMASTERに近くて、メロディアスで疾走感のある曲調。CDの音質は相当悪いが、それがいかにも地下音楽という感じでクールである。

初期はハードコア混じりのシンプルなプリミティブブラックメタルだが、じきにシンセを多用するようになり、地下臭さに荘厳さがミックスされ、これぞブラックメタルという感じに成長していく。