【音楽と極右】NSブラックメタルの起源

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 11

当初より、RACはサウンドや思想面でしばしばハードコアパンクに類似するジャンルと見られており、ハードコアパンクミュージックがより身近にポピュラーなものとなった90年代から2000年代にかけて、RACバンドたちもその影響を強く受けてサウンドを変化させている。

rac2

RACバンド、「BrutalAttack」

音楽とアンチキリスト

さて、時を同じくして1990年代、ノルウェーで、ある重要な音楽ムーブメントが活発化する。ブラックメタルである。反キリスト思想を掲げるバンドたちの一群である。

当初は若者特有の反体制的スピリッツに端を発した音楽潮流であったが、複雑な思想的変遷を経ていまや極右思想を内包する音楽ジャンルへと変化してしまった。

というのも、悪魔主義や反キリストをテーマとして掲げていたバンドは、ずっと昔から存在していて、それ自体が珍しいということは決してなかった。60年代には「ブラックサバス」がジャズやブルースを基調におどろおどろしい音楽をはじめ、そのイメージから悪魔崇拝や黒魔術と結び付けられた。

70年代にはイングランドに「ヴェノム」というバンドが登場し、歌詞やアートワークに悪魔崇拝や反キリストを用いた。

80年代には「スレイヤー」が反キリストをアートワークや歌詞の前面に押し出して物議をかもした。しかし、スレイヤー自体に本気の反キリスト思想があったわけではなく、病気や戦争や死や精神異常、暴力をテーマにした歌詞や作風のハードな音楽を作るバンドであり、反キリストはそれら「悪そうなイメージ」のモチーフとして選ばれた題材に過ぎない。

slayer

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする